2-フェニルピリジンは、示性式C6H5C5H4Nで表わされる有機化合物である。ピリジン上の窒素原子の隣の炭素原子に結合している水素原子が、フェニル基に置換されている。

性質

2-フェニルピリジンの示性式は、C6H5C5H4Nで表され、その分子量は約155.2である。常温常圧では無色の液体として存在し、その密度は1.086 (g/mL) と、水より僅かに重い。ピリジン環は極性を有しているものの、ピリジンとは異なりフェニル基が結合しており、極性溶媒である水への溶解度は低い。

2-フェニルピリジンは配位子としての能力も有している。

合成法

2-フェニルピリジンは、ピリジンにフェニルリチウムを作用させる方法で、合成できる。

C6H5Li C5H5N → C6H5C5H4N LiH


イリジウムとの化合物

3分子の2-フェニルピリジンのフェニル基と、イリジウムとを結合させた、Ir(ppy)3は、ピリジン環の窒素がイリジウムに配位結合している。Ir(ppy)3は、何らかの方法で励起させると、強い蛍光を発するため、有機ELの発光体として用いる事も可能である。

Ir(ppy)3を合成するためには、まず、三塩化イリジウムを合成し、そこに2-フェニルピリジンを反応させる方法で、合成を開始する。

4 C6H5-C5H4N 2 IrCl3(H2O)3 → Ir2Cl2(C6H4-C5H4N)4 4 HCl

こうして合成したIr2Cl2(C6H4-C5H4N)4を、さらに反応を進める事によって、Ir(ppy)3が得られる。

脚注

出典

参考文献

  • Zhou, Guijiang; Wong, Wai-Yeung; Yang, Xiaolong (2011). “New Design Tactics in OLEDs Using Functionalized 2-Phenylpyridine-Type Cyclometalates of Iridium(III) and Platinum(II)”. Chemistry: An Asian Journal 6 (7): 1706–1727. doi:10.1002/asia.201000928. 

関連項目

  • ビフェニル

865075963,2Phenyl2,2di(pyridin4yl)ethanol化学式、结构式、分子式、mol 960化工网

1-[3-(アミノメチル)フェニル]ピペリジン-2-オン 製品情報 キシダ化学株式会社

2フェニル2(ピリジン2イル)酢酸メチルIndia Fine Chemicals

4フェニルピリジンNオキシド 98 SigmaAldrich

2(4クロロフェニル)イミダゾ[1,2A]ピリジン 38922746 wiki Jp