ナンブソウ属(ナンブソウぞく、学名:Achlys、和名漢字表記:南部草属)はメギ科の属の一つ。

特徴

多年草。細い地下茎が横に這う。茎の基部にはふつう1個の根出葉と鱗片がある。根出葉は3出複葉で、長い葉柄の先につき、小葉に小葉柄はない。茎に葉はつけず、先端は穂状花序になる。花には萼片も花弁もない。雄蕊は9-15個あり、葯は外側を向く。雌蕊は1個で、基部に胚珠が1個ある。花後、果実は袋果となり、裂開する。

2種あり、北アメリカ西部と東アジアの温帯に1種ずつ隔離分布する。

日本に分布する種

  • ナンブソウ Achlys japonica Maxim. - 北海道、本州の東北地方、朝鮮半島北部に分布する。

その他の種

  • Achlys triphylla DC. - 北アメリカ大陸西部(アメリカ合衆国カリフォルニア州、オレゴン州、ワシントン州、カナダブリティッシュコロンビア州)に分布する。

学名の由来

属名 Achlys は、ギリシャの暗い場所の女神の名前。この属の植物 A. triphylla が森蔭の暗い場所に生育することからいう。

ギャラリー

脚注

参考文献

  • 大橋広好・門田裕一・木原浩他編『改訂新版 日本の野生植物 2』、2016年、平凡社
  • 牧野富太郎原著、邑田仁・米倉浩司編集『新分類 牧野日本植物図鑑』、2017年、北隆館
  • 米倉浩司・梶田忠 (2003-)「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList)
  • Achlys, The Plant List
  • Achlys japonica, World Plants, Catalogue of Life.
  • Achlys triphylla, World Plants, Catalogue of Life.

ナンブソウ

ナンブトウウチソウ

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